犬との暮らし

犬が震える原因は?その対処法と病院へ行くべき症状

伏せをしているアメリカンコッカースパニエル

犬が震えていると、飼い主さんは何が原因なのか心配になってしまいますよね。

私たち人間も発熱した時や寒さが厳しい時など体が震えることがありますが、犬も同様に、病気や生理的な理由から震えが起こります。

今回は、犬が震える原因と対処法、病院へ行くべき症状についてご紹介しましょう。

犬が震える原因

犬が震える原因は大きく分けて3パターンあります。震えの原因によって対処法が異なるため、まずは原因を見極めることが大切です。

 

生理的な理由が原因の場合

■寒さ
「シバリング」という生理現象で、体中の筋肉を動かすことで発熱させ、体温を上げようとするために震えが起こります。

愛犬が温かいところに移動していたり、水を飲む量が減った場合には、犬が寒さで震えていると判断して良いでしょう。

■筋力の低下
加齢による筋力の低下でも震えが見られます。

例えば、排泄時にいきむことで起こる震えは筋力低下によるものと考えます。筋肉が落ちると、踏ん張りが効かなくなり、震えていることがあります。

また、高齢になると体温調節機能が弱まるので、体が思うように対応できなくなることで起こる震えもあります。

■興奮
犬の震えは、ネガティブな意味合いのものだけではなく「嬉しい!」といった感情を表すために起こることもあります。

飼い主さんが帰宅した時に、興奮してブルブル震えている状態を見たことはありませんか。

震えの他には吠えたり、グルグル回ったりといった行動も見られることがあります。

この場合の震えは短時間で落ち着くのが特徴です。特に心配はいらないので、温かく見守ってあげてください。

 

病気や怪我が原因の場合

病気や怪我が原因と考えられるのは、以下のような場合です。

■低血糖や中毒症状
低血糖による震えは、食欲不振や下痢、嘔吐、栄養吸収不全により起こります。

脳は血液中の糖分をエネルギー源としているため、不足すると発作が起こるのです。成犬の場合は、インスリノーマ(膵臓の腫瘍)や重度感染症などが原因のこともあります。

その他、糖尿病の治療で使用しているインスリンの量により、低血糖に陥ることもあります。また、食べ物や細菌による中毒症状で震えが起こる場合もあります。

■椎間板ヘルニアなどの痛み
犬は椎間板ヘルニアなどで痛みが生じると、動かなくなり震えが起こります。

この病気は加齢によって表れることが多く、軽度の状態である場合は背中や腰の痛みが症状として出ることがあります。

また、症状が進行すると麻痺してしまい、痛みを感じなくなることから震えが止まることもあります。

■腎不全や肝不全
体の中の老廃物を代謝、排泄する腎臓や肝臓が上手く機能しなくなると、毒素が溜まって震えが起こります。

その他、けいれんや嘔吐、食欲不振といった症状が出ることもあります。

■脳障害
脳炎やてんかん、脳腫瘍、水頭症などけいれんを起こすような病気では、その前兆として震えが起こることもあります。

てんかん発作の場合には震えの他に、おしっこを漏らす、よだれを垂らすなどの自律神経兆候と呼ばれるものも見られます。

水頭症である場合には歩行が遅くなったり、ぼーっとしたりといった症状も現れます。

 

精神的な理由が原因の場合

精神的なことが原因と考えられるのは、以下のような場合です。

■恐怖心や警戒心
精神的な不安や緊張で震えが出ることもあります。花火や雷などの大きな音で恐怖を感じたり、動物病院の薬の匂いで不安を感じます。

また、近所の工事や地震の振動で震えることもあります。震え以外にもあくびをしたり、毛が逆立つような生理現象が見られることも。

■ストレス
犬はストレスを感じて震えることもあります。特に、家族構成の変化や引越しなどの環境の変化は大きなストレスを与えます。

また、長時間の留守番もストレスになります。飼い主さんと離れる時間が長いければ長いほど、犬に大きな負担が掛かります。

 

正しい対処と予防法

震えへの原因が分かれば正しい対処、予防ができます。犬の様子を観察して適切な対応を取れるようにしましょう。

寒さによるもの

寒さから震えているような場合には、毛布を体の下に敷いてあげたり、部屋を温めてあげたりすることで落ち着きます。

寒い日の散歩には洋服を着せて体温の調節を図りましょう。普段から洋服を着せている場合は問題ないですが、慣れていないと犬はストレスに感じることがあるので注意してください。

 

筋力の低下によるもの

筋力低下の改善には、散歩や室内での運動が効果的です。

犬の体調を見て、階段や坂道を歩かせたり、自宅でもボールを使って遊んだりするなど日頃からのトレーニングを心掛けましょう。

シニア犬の場合には、排泄時にいきむ力が弱くなるので、体を支えるなどのサポートが必要です。

 

低血糖や中毒症状によるもの

低血糖が原因の場合は、砂糖水やシロップを与えてあげることで落ち着きます。

食欲不振による低血糖については、少量でも十分な栄養が取れるフードを用意しておきます。1回当たりの食事量を少なめに、複数回に分けて与える方法でも良いでしょう。

別の疾患で低血糖が起こっている時は、原因の特定と治療のため病院に連れて行きましょう。

中毒症状の対策は中毒を引き起こす食材を理解し、日頃から与えないことが予防になります。

 

脳障害によるもの

てんかん発作の治療は、発作を減らすための投薬治療がメインです。

発作が起きる前の状態や発作の状態、発作後の状態を観察しておくと治療の重要な材料になります。

先天性による水頭症の予防は難しいのが現状です。しかし、後天的な水頭症に関してはウイルスの感染から守ることが予防になります。

早期発見で症状は緩和することができます。いずれも行動や見た目から違和感を感じた場合は、早急に病院へ連れて行きましょう。

 

痛みによるもの

椎間板ヘルニアになると、痛みから震えたり、歩き方がおかしくなったりします。

この病気は場合によって車いすになってしまうこともあるので、早期発見が大事になります。飼い主さんが触るのを嫌がったり、鳴いている時はすぐに病院へ連れて行きましょう。

椎間板ヘルニアは、肥満を防止することが重要な予防の1つ。階段の上り下りはなるべくさせない、抱っこはお尻を支えるなど犬の体を支えている部分の負担を減らしましょう。

 

恐怖心や警戒心によるもの

不安や恐怖心が生まれると荒い呼吸をしたり、ソファの下に隠れたり、動かなくなって震える犬がいます。

そんな時は、気を紛らわせるためにお気に入りのおもちゃで遊んであげたり、好きなおやつを与えたりしても良いでしょう。

過剰な声掛けは逆効果となるので、恐怖の対象となっているものから遠ざけていつも通りの生活をするのがベストです。

 

ストレスによるもの

環境の変化によるストレスでは、飼い主さんや犬自身の匂いがついたタオルを置いておくと落ち着く場合があります。

家の中に犬がひとりで過ごせるスペースを作るのも大切です。犬の体格に合ったケージを設置し、おもちゃやタオルを入れておくと安心できるでしょう。

 

こんな症状は病院へ

病院に連れて行くのはどんな時?
見極めるポイントを解説します。

ひとまず様子を見る震え

寒さや恐怖心、警戒心、興奮、筋力の低下、ストレスによるものはまず様子を見てあげましょう。

食欲や元気がなくなったり、歩行に問題があったりする時は病気の可能性があるので要注意です。

震えの原因は瞬時に見極めることが難しいので、飼い主さんの日頃からの観察が重要になります。気になることがあれば、病院で相談しましょう。

 

受診すべき震え

上記のような、犬の恐怖心を煽るものがなければ何らかの体調不良を訴えていることがあります。

震えのレベルが、けいれんや麻痺まで起きている場合はとても危険です。

発熱や元気、食欲がない、歩行に違和感があるなどいつもと違う様子を見せたらできるだけ早く病院に連れて行きましょう。

 

まとめ

今回の記事では、犬が震える原因とその対処法、病院へ行くべき症状についてご紹介しました。

犬の震えには様々な原因があります。その原因を見極めるには、毎日のコミュニケーションが予防に繋がります。

愛犬の症状を良く観察して、適切な対処を取れるようにしておきましょう。飼い主さんの判断が難しい場合には、病院での診察を受けてください。

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