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子犬の耳掃除はいつから?やり方・頻度・嫌がるときの対処法を紹介!

子犬の耳掃除

家族として迎え入れたかわいい子犬。きちんとケアをして、健康でいてほしいものですよね。ただ、子犬を飼うことが初めての場合「いつからどのように耳掃除をすればいいのだろうか」と気になる人もいるのではないでしょうか。そこで、この記事では子犬の耳掃除はいつから始めればいいのか、タイミングや頻度、嫌がるときの対処法について解説します。

そもそも子犬の耳掃除は必要?

耳掃除の必要性

子犬の耳掃除は、汚れや悪臭などのトラブルがなければ、あまり必要がないといわれています。なぜなら、耳に「自浄作用」が備わっており、耳の奥にある耳あかを外へと押し出せるといわれているからです。誤った方法で耳の掃除をしてしまうと、逆に傷をつけてしまい外耳炎などの耳トラブルの原因となるおそれがあるため、注意しましょう。耳の状態をチェックし、目視できるところの耳あかを拭き取る程度に留めることが基本です。

耳掃除だけではなく耳の状態チェックが重要

基本的に、子犬の耳掃除は頻繁に行う必要はありません。その代わり「耳の状態チェック」をこまめにすることが大切です。日常的に愛犬の耳の状態をチェックし、汚れ・悪臭・皮膚の赤みなどの異変がないか確認しましょう。耳の状態をチェックして、常に衛生的な状態を保つことで外耳炎などの病気を予防できます。また、こまめにチェックすれば異変にも気づきやすくなり、トラブルが起きた場合に早期対応できる点はメリットです。

子犬の耳掃除はいつからできる?

子犬の耳掃除をしたいと思っても「いつからケアをしていいのだろうか」と悩んでしまうものですよね。子犬の耳掃除を始める時期は、特に決まっていません。子犬が耳をかゆがる仕草をしていたり、耳を振ったりしているときは、耳をチェックしてみましょう。このとき、耳のなかの汚れやニオイが気になる場合は、耳掃除をしてあげるタイミングです。なお、愛犬の耳掃除は子犬のうちから始めるのが理想的という意見もあります。目安として、生後3カ月程度から少しずつ耳掃除に慣れさせていくと良いでしょう。

本来、犬は耳やしっぽ、足や口など体の末端を触られることに苦手意識を持ちやすい傾向です。しかし、子犬のうちから徐々に触っていくことで、その行為に慣れることが期待できます。やがて、耳を触られることがスキンシップの一環となれば、子犬が成長したあとも耳のチェックや耳掃除をスムーズに行えるでしょう。

子犬の耳掃除を行う頻度の目安は?

子犬の耳掃除は、どれくらいの頻度で行うと良いのでしょうか。子犬の耳掃除の頻度は、犬種によっても変わってきます。ここでは、犬種別の耳掃除の頻度と注意点についてチェックしていきましょう。

子犬の耳掃除の頻度

子犬の耳掃除の頻度は、「このスパンで行うことが適切」という決まりがありません。上述したように、耳の状態をチェックして、汚れ具合に合わせて頻度を調整することが基本です。なお、耳掃除の頻度は犬種によっても変わってきます。例えば、立ち耳の犬種は耳が蒸れにくく、外耳炎のリスクが少ない傾向です。そのため、多くても月に1~2回程度を目安として耳掃除をすると良いでしょう。

一方、垂れ耳の犬種は耳が蒸れやすく、トラブルを起こしやすい傾向にあります。そのため、月1~2回程度の掃除を目安にしつつ、茶色い耳あか・強いニオイ・皮膚の赤みなどがないか、こまめにチェックしましょう。汚れがある場合は、少し短いスパンで耳掃除をしたほうが良いケースもあります。それでも週に1回程度耳掃除をすれば十分なケースがほとんどでしょう。

子犬の耳掃除の頻度に関する注意点

汚れや耳あかが気になるからといって、耳掃除をし過ぎるのは避けましょう。なぜなら、耳掃除をやりすぎると、外耳道を傷つけてしまうおそれがあるからです。もし、頻繁に耳掃除をしなければならないほど汚れが目立つ場合は、何かトラブルが起きている可能性もあります。この場合は、無理に耳掃除をせずに動物病院を受診することがおすすめです。なお、病気の治療などで耳掃除を行う場合は、獣医師に指示された頻度を守りましょう。

子犬の耳掃除のやり方を4ステップで解説!

実際に、子犬の耳掃除をしようと思っても、「何が必要でどのように行えば良いのか」など、不安になる人は多いのではないでしょうか。そこで、ここでは子犬の飼い主ビギナーに向けて、耳掃除に必要なものや具体的な手順を4つのステップに分けて解説します。

ステップ1:子犬の耳掃除に必要なものを準備する

まず、子犬の耳掃除に必要なアイテムを手元に用意します。必要なものは、以下の通りです。

・コットン
・イヤーローション
・お気に入りのおもちゃや知育玩具など
・お気に入りのおやつやフード

イヤーローションがない場合は、ぬるま湯で代用しても問題ありません。ペットの耳掃除向けに、ローションが含まれているコットンが市販されているため、このような商品を使うのもおすすめ。また、忘れずに用意したいのが、おやつやフードです。耳掃除をしたごほうびとして愛犬に与えましょう。

ステップ2:子犬の耳の汚れをチェックする

必要なものを手もとに用意できたら、耳の状態を確認してみましょう。どのくらい耳のなかが汚れているのか、またニオイや皮膚の赤みなどをチェックします。このとき、子犬の耳に赤みや傷、強いニオイやひどい耳あかが確認できる場合は、病気の可能性も考えられるため、耳掃除を中断し動物病院へ連れて行きましょう。

ステップ3:子犬の体を軽く押さえて固定する

耳に問題がなければ、子犬をひざの上に座らせます。このとき、口周りを軽く持って顔を包むように固定しましょう。なお、嫌がって暴れたりかんだりする場合は、口を軽く押さえるようにします。しかし、無理強いは禁物です。子犬が耳掃除を嫌いにならないように、楽しい雰囲気で行うことがポイントとなります。様子を見ながら、子犬がリラックスできる状態を心がけましょう。

ステップ4:子犬の耳のなかを優しく拭く

まず、子犬にお気に入りのおもちゃや知育玩具などを与え、注意をそちらに向けさせておきます。夢中になっている間に、耳掃除を手早く済ませることがコツです。洗浄用のイヤーローションを手に取り、コットンに浸します。そのコットンを使い、子犬の耳の表面に付着している耳あかや汚れを優しく丁寧に拭き取っていきましょう。なお、拭き取り掃除は指が届く範囲のみ行うことが基本です。耳あかや汚れを耳の奥に押し込まないように気をつけましょう。

また、耳のなかはデリケートな部分なため、力を入れすぎないようにすることが大切です。垂れ耳の犬種は、耳に湿気がこもりやすいため、長期間ふさがれたままだと菌が繁殖する原因となりかねません。耳掃除の際に、耳を裏返し新鮮な空気を入れてあげましょう。

子犬の耳掃除をする場合の注意点

子犬の耳は、非常にデリケートな部分となるため、安全に耳掃除を行うには、いくつか注意点があります。ここでは、具体的にどのようなことを注意すれば良いのか確認していきましょう。

耳掃除は病気になる前から始める

飼い主ビギナーによく見られるのが、外耳炎などのトラブルが発生してから、自宅で子犬の耳掃除に取り組むようになるケースです。しかし、痛みやかゆみなどの耳トラブルが起きている状態で初めて耳掃除をすると、子犬が抵抗する可能性が高まります。ここで無理強いをすると子犬が耳掃除に対して苦手意識を持つようになってしまいかねません。そのため、耳の病気になってから耳掃除をすることは避けたほうが無難です。耳の清潔を保つことは、愛犬の健康を守る大切なケアといえます。耳にトラブルが起きる前から、コミュニケーションの一環として耳掃除を行いましょう。

耳に異変が見られる場合は病院に行く

上述しているように、子犬の耳に異変が見られる場合は、自己判断で耳掃除をするのではなく速やかに動物病院を受診しましょう。耳にトラブルがある場合に見られる症状としては、「耳が臭い」「耳あかが多い」「耳が赤い」などが挙げられます。また、多く見られるのは、「よく耳をかく」「頻繁に頭を振る」「頭を傾ける」などの行動です。もし、愛犬にこのような兆候が見られる場合は、獣医師に相談してみましょう。

無理に耳掃除をすることは避ける

犬は、耳道がL字型で5~10cm前後と長い構造をしています。基本的に、通気性が悪く菌が繁殖しやすい環境となるため、外耳炎などのトラブルが起きやすい傾向です。犬の耳は、複雑な構造のため、耳掃除はもともと難しいケアとなるため、できて当たり前ではありません。もともと、耳に触れられることが苦手な犬も多いため、「我慢させれば耳掃除ができる」と無理強いをしないことが大切です。押さえつけるようにして無理やり耳掃除をしてしまうと、愛犬のトラウマになってしまうおそれもあります。子犬との良好な関係を築くためにも、無理な耳掃除は避けましょう。

消毒用アルコールが含まれる製品は使わない

耳掃除の際、自宅にある消毒用アルコールが含まれる製品を使おうとする飼い主もいるかもしれません。しかし、消毒用アルコールは肌のバリア機能を低下させたり、皮膚を保護する常在菌を消したりする可能性があるといわれています。そのため、犬の耳掃除では使用を避けることが重要です。また、赤ちゃんのお尻拭きやウェットティッシュなども、防腐剤や洗浄剤などが含まれているおそれがあるため、使用を控えたほうが良いでしょう。

綿棒や耳かきは使用しないようにする

人が耳掃除をする際、よく使われる綿棒。しかし、犬の耳掃除で綿棒や耳かきを使用すると、耳あかを奥に押し込んでしまうリスクがあります。また、綿棒や耳かきは耳道の粘膜を傷つける可能性もあるため、極力利用を避けるのが無難です。コットンなどを使い、優しくケアしてあげましょう。

耳の奥の掃除は動物病院の指導を受けてから行う

耳掃除はつい奥のほうまで手をつけたくなるものです。耳の奥はイヤークリーナを直接耳に入れて掃除する方法もあります。しかし、通常は健康な状態の犬であれば、無理に耳の奥まで掃除をする必要はないとされています。そのため、必要がある場合を除き、耳の奥は触れないようにすることが無難です。動物病院の指導を受けてから耳の奥の掃除をすると、より安全でしょう。

耳毛は処理しない

耳の入り口付近の耳毛は、外部から汚れなどが入らないように耳を守る役割を担っています。したがって、汚れがひどい場合などを除き、基本的に耳毛は抜かないことが無難です。素人が自己判断で耳毛を抜くと、子犬が痛がったり耳道が傷ついたりするリスクもあります。耳毛の処理に悩みがある場合は、トリミングサロンなどのプロに相談してみましょう。

子犬が耳掃除を嫌がる場合はどうすればいい?

子犬によっては、耳掃除を嫌がることもあります。このような場合、どうすれば良いのか飼い主も頭を悩ませてしまいますよね。そこで、ここでは子犬が耳掃除を嫌がる場合の対処法を紹介します。

子犬が耳掃除を嫌がる場合の対処法

子犬が耳掃除を嫌がる場合は、まず自宅で「耳に触る練習」からスタートすることがおすすめです。自宅で耳に触れる練習を行うことで、耳掃除ができる状態になる可能性があります。なお、自宅で耳に触れる練習中にどうしても気になる汚れや耳あかがある場合は、動物病院やトリミングサロンなどに依頼することも一案です。必要に応じてプロの力を借りつつ、まずは子犬が耳を触られることに慣れるように、しっかりと訓練を行いましょう。

耳を触ることや耳掃除に慣れされるためのコミュニケーション方法と手順

耳を触ることに慣れされるためには、「徐々に耳に触れる時間を長くする」ことがポイントです。初めのうちは、耳に触れる時間を短くしましょう。まず、背中や頭など喜びやすいところをなでてあげ、短い時間だけサッと耳の外側に触れます。問題なく触れることができたら、きちんとほめておやつやフードなどのごほうびを与えましょう。このとき、優しく声をかけながら耳を触ると、楽しくポジティブなコミュニケーションと教えることができます。耳の外側に問題なく触れられたら、徐々に時間を延ばし、触れる場所も増やしていきましょう。耳の外側に触れられることに慣れてきたら、続けて耳の縁や内側をなでます。

子犬が耳を触られた状態でリラックスできるようになったら、イヤーローションを染みこませたコットンで耳の内側を優しく拭いてみましょう。同時に、耳のなかに指を少しずつ入れたり、耳をめくったりしてみます。少しずつ段階を踏み、できたらその都度ほめたりごほうびを与えたりするのが基本です。徐々に難易度を上げていくことで、子犬も安心感を覚えて、やがて耳掃除ができる状態まで成長させられるでしょう。

愛犬の健康のためにも!少しずつ練習をして耳掃除ができるようになろう

人間だけでなく子犬も初めてのことには、不安や恐怖を感じやすく、いきなり耳掃除をされると驚いてしまうケースもあります。そのため、無理やり耳掃除を行うのは避けたほうがよいでしょう。少しずつ段階を踏んだうえで、犬がリラックスした状態で耳掃除ができるよう、丁寧に進めていくことがおすすめです。訓練の際は、ほめたりごほうびをあげたりするなどの工夫次第で耳掃除がしやすくなるので、愛情を持って接してあげましょう。

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