犬との暮らし

老犬のお漏らしが増える原因とは?気になる場合はすぐ動物病院へ

ベッドの上の老犬

「最近、愛犬がお漏らしするようになった」「いつもと違う場所でトイレをしてしまう」と感じたら、老化のサインかもしれません。あるいは、大事な愛犬が病気にかかっている可能性があります。

今回は、老犬の尿漏れの原因と考えられる病気について解説します。尿漏れの対策についても紹介するので、愛犬が快適に過ごせるように工夫してあげましょう。

老犬がお漏らしする原因

人間と同様に、犬も歳をとると筋肉や神経が衰え、体型が変わります。老犬のお漏らしは、筋力の低下や泌尿器系の疾患、神経系の疾患などが関係しています。以下では、老犬がお漏らしする原因について詳しく解説します。

加齢による筋力の低下

老犬は、くしゃみをした反動やトイレに間に合わないことでお漏らししてしまうことがよくあります。加齢によって足腰だけでなく、排泄機能周辺の筋力が低下するからです。

また老犬になると全体的に体の調子が悪くなり、不安を感じやすくなります。不安からストレスを強く感じて、尿漏れを引き起こすことも少なくありません。

 

泌尿器系の疾患

老犬は免疫力や体力の低下によって、膀胱炎になったり尿路結石を起こしたりする場合があります。

膀胱炎になると、少し膀胱に尿が溜まっただけでも尿意が起こり、ポタポタと何回も尿をするようになります。尿路結石は無症状の場合も多いですが、膀胱炎のように頻尿になることでお漏らしが目立つでしょう。

また、去勢をしていないオス犬の場合、前立腺肥大がお漏らしの原因として考えられます。

 

外傷や腫瘍による神経系の疾患

骨折などの外傷や椎間板ヘルニア、脳腫瘍などの中枢神経系の疾患で、尿のコントロールができなくなるケースがあります。中枢神経が傷つくことで、排泄に関わる機能の障害が起きるためです。

愛犬のお漏らしが増えたと感じたら、どこかケガをしていないか、痛みを我慢している様子はないか、愛犬の様子を注視しましょう。

 

ホルモン系の疾患

女性ホルモンによって膀胱の神経や機能が低下し、尿を漏らしてしまう症状は、ホルモン反応性尿失禁です。避妊手術を終えたメス犬に多くみられます。

起きているときは問題ないにもかかわらず、睡眠中など意識がないときに尿を漏らしてしまうことが特徴です。ホルモン剤の投与で治療はできますが、重い副作用が発症するリスクがあります。おむつなどで対応できる場合は治療をせず、経過をみる場合が多いです。

 

認知症

犬の認知症は、高齢になるとみられる症状です。生活が昼夜逆転したり同じところをぐるぐる回ったり、普段できていたトイレができなくなったりします。
また認知症によって脳の機能が低下すると同時に、尿道括約筋や膀胱の機能が低下し、お漏らしをしやすくなります。

認知症はしつけとは関係ありません。どんなにしっかりした犬でも認知症になることはあるので、少しでもおかしいと思ったら動物病院へ連れて行きましょう。

認知症になったら、適度な刺激を与えることが大切です。日中はお外に散歩へ出かけて、明るく接してあげましょう。

 

多飲多尿が現れる病気

老化でお漏らしが多くなった場合は、おむつをしたり自宅にトイレシートを移動させたりなどの対応で問題ありません。しかし、多飲多尿の症状がみられる病気が隠れている可能性があります。以下では、老犬の尿漏れで考えられる病気を紹介します。

■腎不全

腎不全は、老犬になるとかかりやすい病気のひとつです。初期症状として、うすい尿をたくさんするようになります。尿の量が増えることにより、普段と違う場所で尿をしはじめます。

意識がない場合の尿漏れではなく、排尿姿勢をとったうえで普段と違う場所で尿をしている場合は、腎不全の可能性が考えられるでしょう。

治療法は進行ステージによって異なり、食事療法、通院点滴、内服薬などで進めていきます。愛犬の行動がいつもと違うときは、すぐに動物病院で診察してもらうことが大切です。

(参考)腎不全の場合の療法食は美味しく食べてくれないケースが多いです。腎不全の療法食を美味しくする手作りトッピング「美味かけ」が役に立つケースがあります。

■副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質機能亢進症は、副腎皮質ホルモンが出すぎてしまう病気です。別名クッシング症候群と呼ばれます。

症状としては水を飲む量が増え、同時に尿量が増えます。皮膚がうすくなったり毛が抜けやすくなったりといった皮膚トラブルも多く、血栓症が問題になることが多い病気です。

治療法は原因によって異なるので、担当の獣医師さんとよく相談して決めます。内科治療をする場合は、生涯投薬が必要になる病気です。早期発見のために、愛犬の様子をよく観察しましょう。

■糖尿病

糖尿病は、血糖値が高くなる病気です。人間と同じように、犬の糖尿病も生活習慣や肥満、遺伝などが関わっているといわれています。一度かかってしまうと完治が難しい病気です。

糖尿病になると水の摂取量が増え、尿の量が増えます。食事の量が増えているのに体重が減少している、などが初期症状です。進行してしまうと嘔吐や下痢、食欲の低下をまねきます。なるべく初期で発見し、悪化を防いであげましょう。

初期の段階であれば、運動療法や食事療法で血糖値をコントロールします。糖尿病が進行していくと、インスリンの投与が必要です。糖尿病の大敵は肥満なので、日頃からの食事管理が重要になります。

 

尿漏れが始まったら、どんな対策をする?

愛犬がよくお漏らしをするようになったら、まず様子を観察しましょう。

以下では、老犬の尿漏れ対策について詳しく解説します。

動物病院に行く

老化が原因だとしても、お漏らしを頻繁にするようになったら、まず動物病院を受診しましょう。お漏らしをするほど老化が進んでいる場合は、1ヶ月に1回の定期検診がおすすめです。

獣医師さんにお漏らしの相談をすることで、現時点でできる対策方法がわかります。病気の場合は治療する対応、筋力の低下が原因の場合は家でできるリハビリのアドバイスをしてもらえるでしょう。

 

トイレシートを移動する・増やす

いつもお漏らししてしまう場所に、トイレシートを移動させてあげましょう。トイレシートにたどり着く前にお漏らししてしまうなら、トイレシートを増やしてあげる方法も有効です。

また、お漏らしをしても愛犬を決して叱ってはいけません。排泄が成功したら、ほめてあげることも大切です。

 

排泄を記録する

愛犬のトイレの回数や量を記録することで、トイレに連れて行くタイミングをつかむことが可能です。極端に尿の量が増えている場合は、病気が隠れている可能性があります。毎日排泄を記録することで、愛犬の体調の変化にも素早く気づけるようになるでしょう。

また動物病院を受診する際は、記録したメモを提出できるようにしておくと、よりスムーズに診察できます。

 

おむつを着用させる

おむつを着用させることで、お漏らしを防ぐことが可能です。ただし、おむつはどうしても不潔になりやすく、蒸れたり肌荒れを起こしたりする可能性があります。

一般的なおむつは、6時間くらいで交換が必要です。定期的に交換してあげて、清潔な状態を保ってあげましょう。

また排泄器官の周りは、毛を剃ってあげるとより清潔に保てます。もしおむつでかぶれてしまった場合はワセリンをぬってあげるなど、対処をしてあげましょう。

 

まとめ

老犬になると、筋力の低下や病気によってお漏らしが増えることがあります。老犬だからしかたないと放っておかず、動物病院でお漏らしの原因を明らかにさせましょう。

老化が原因の場合は獣医師さんにアドバイスをもらい、愛犬に最適な環境を用意します。病気が原因の場合は、早めの治療を行い、愛犬の健康を守ります。

飼い主さんが行動することで、愛犬のお漏らしの負担を軽減させてあげましょう。

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